バスに乗り、故宮博物院へ。
故宮とは紫禁城のこと。日本の中国侵攻から守るため奥地に隠された財宝をドサクサにまぎれて台湾に持ち出したものを公開しているから故宮博物院なんだそうです。ガイドさんは「台湾には小さくて価値の高いものばかりを持ってきた。中国は宝物を壊したら困るから台北を攻撃できない」と言っていました。ガイドさんは東京の巣鴨にお母さんが住んでいるそうで、日中のハーフなのかな？と思いました。
9:50頃到着し、集合は11:10と言われました。90分観光とのことでしたが、短くされてしまいました。今故宮博物院は改装中でかなり展示する場所が狭くなっています。入り口も正面は工事をしているので向かって左手の裏口のような所からの入場です。展示場所はほんの端っこと別館のみ。ガイドさんについて行ってチケットをもらい、説明を聞きたい人はガイドさんと一緒に、自由に回りたい人は個人でと別行動が可能です。私は説明が聞きたかったのでガイドさんについていきました。書画があまり見られませんでしたが一通り見て20分くらいの自由時間がありました。ギフトショップも見て日本語の本を買おうかと思ったのですが、ツレが以前来たときに買ったのがあったような気がしてきて買うのをやめました。あまりに展示品が少ないせいか、今回のチケットは改装後オープンしてからもう一度無料で入れる権利付きです。

故宮博物院からバスで移動して11:40〜12:25まで金龍芸品という免税店でお買い物です。ここは、お菓子の試食が多くていろいろ味見しました。パイナップルケーキは大騒ぎするほど美味しいとは思えません。ツレはハスの実が気に入り、私はかぼちゃの種を甘く固めたお菓子が気に入りました。お茶も試飲させてくれます。宝石・印鑑・チャイナドレスのオーダーなどお土産に買うようなものはすべておいてあります。私たちは結局何も買いませんでしたが、他のお客さんはたくさん買っていました。無料でホテルに届けてくれるのでたくさん買っても安心だそうです。ガイドさんは、私達が何も買っていないのを見て「ここはお菓子がDFSより安いですよ。買わなくていいの？」と聞いてきましたが、DFSで買おうと思って控えているわけではないので適当に笑ってごまかしました。

さて12:40頃、やっと昼食です。おかゆの消化がよく、お腹がすきました〜。予定表には新永楽レストランで石鍋とあります。レストランは大きく、結構混雑していました。大きな円卓を他のツアー客と一緒に囲んで食べるのですが、私たち3人以外は、男3女3人計6人の若者グループと一緒で内輪の会話をずっと聞かされる羽目になりましたが、お料理を取ったりする時はちゃんと回してくれたので、食事には支障ありませんでした。まだ食べている間に女性陣が「吸っていい？」とも聞かず、タバコを吸い始めたのにはちょっとビックリしましたが・・・。 台湾の南部のお料理とのことで、ちまき、お饅頭、野菜炒めなど品数はたくさん出てきて鍋が煮えたころにはお腹がいっぱいでした。
ツレはビールを頼んだので、NT$120を現金で払いました。食事時間は40分くらでした。 九州で地震があったらしいというニュースをガイドさんから聞きました。

昼食後、中正記念堂へ行きました。ここは蒋介石記念館のような所。蒋介石の大きなブロンズ像を忠烈祠のように衛兵が守り、蒋介石が乗った車などが展示されています。階段の段数も蒋介石の寿命89段になっているそう。バスを降りて個々に記念撮影をしていたので私も写真を撮っていたらツレが「言っとくけどここは正面じゃないよ。俺の記憶では。」などと言います。そうツアーバスは向かって左手の入り口から入ってきたのでした。 銅像のある場所から89段の階段を下りると正面には蒋介石の好きな言葉だという「大中至正」（意味は「何事も中庸がよい」らしい）の文字が掲げられています。正面から向かって右手に行くと、足ツボマッサージが出来る小石の埋め込まれた場所があります。日本のTV番組で磯野貴理子さんが罰ゲームとしてここを歩いたそうです。みんな靴を脱いで歩きました。 すぐ側の出口から出るとバスがお迎えに来ています。この観光中そうでしたが、観光する場所を出ると必ずそこにバスが現れて乗せてくれるので（観光が終わるとガイドさんが携帯電話でバスを呼んでいるため）全く徒歩の必要なしです。ツアーは楽ですねえ。14:10中正記念堂出発。

次は龍山寺です。周辺は台北の下町と言った感じの場所です。一応祀られているのは三国志の関羽ですが、商売の神様・恋愛の神様などたくさんの神様が祀られていてそれぞれお賽銭箱が置いてあります。お目当てのところでお賽銭を入れてお参りします。本当はお線香を買ったりお供えを持ってきたりするらしいのですが旅行者なのでお賽銭とお参りだけでした。お供えはお参りが終わると持ってかえって家で食べるらしく、スナック菓子なんかもお供えされていました。「台湾の人は信心深い」とガイドさんが言うとおり、子供からお年寄りまでたくさんの人がお参りしていました。
三日月の木片の「神杯」を2つ使っての占いの方法を教えてくれたり（裏と表の組みあわせが吉で続けて3回裏表を出せば願い事がかなう。回数制限はないので続けて3回出るまでやる）、縁結びの赤い糸をもらって配ってくれたりとガイドさん大活躍です。 14:43龍山寺出発。

次は茶芸館です。新生北路二段（MRT淡水線 雙連から東に行くとある）の「茶楽」というお店で、お茶の入れ方を見せてもらいながら試飲します。阿里山烏龍茶、東方美人茶、ジャスミン茶、プーアール茶などたくさんのお茶を次々いれて試飲させてくれます。お茶菓子も美味しい。台湾茶は烏龍茶が茶色じゃなくて緑色なんですね。優雅なお茶の作法を見ていると茶器一式が欲しくなります。試飲が終わると茶楽で売っているお茶を購入する時間があります（こちらがメイン？）。阿里山烏龍茶はかなり美味しくて欲しくなったのですが高価（100g 2000円近くしたと思う）なので迷った末買うのを止めました。台湾の人は一日５食（おやつと夜食も食べる）でも太らない理由という20年物のプーアル茶（白い丸い円盤のような包みになっている）も欲しかったですが、これもすごい値段（1万円近くしたと思う）なのでやめました。ツアー客専門ではなくて個人でお茶しに来ている人も多く、テーブルは結構埋まっていました。15:57茶楽出発。

次はツアーの定番（？）のDFSギャラリア・台北です。晶華酒店（リージェント・ホテル）の下にあります。16:15〜45分間のショッピング時間とのことでしたが、「短い。1時間は欲しい。」と文句を言っている女性グループがいました。我が家は45分もあれば十分です。売り場を一回りして、無料のインターネットコーナーで九州の地震のニュースを見て、お菓子やレトルトのふかひれスープの試食をして・・・それでも時間が余りました。外に出るほどの時間はないので、ツアー会社の開発旅行社のオフィスのイスに座って時間が来るまで休憩です。今日の夜はどこで食べようか？とガイドブックを見て検討しました。
開発旅行社さんでは食事のクーポンも扱っているそうで、鼎泰豊のを買うか迷いましたが現地で食べたいものを注文しようと思い買いませんでした。今夜の食事処の予約と兼ねてクーポン（鼎泰豊以外もアリ）を買っているお客さんが数組いました。

次は行天宮です。商売の神様で龍山寺でお参りはしたから、ということで、中にはちょこっと入って写真を撮るのみで、地下道に下りて占い横丁へ行きました。 占いの相場は、占ってもらう項目が1つでNT$200、3つでNT$500だそうです。17時半頃で、お客さんもまばら。ガイドさんは「これが2時3時に来ていたら行列で見てもらえなかった。時間をずらして正解！」と得意気でした。
17:40頃、占い横丁で占いをしてもらう人としてもらわない人に分かれ、占いをしない人（私たち3人を含む10人くらい）はカンフーショーを見るため、再春舘（日本の同名企業とは無関係とのこと）という所へバスで送られます。占いをしてもらう人は遅れてこのショーを見に来るようですが、カンフーショーはおまけで、漢方薬の販売と足裏マッサージがメインのお店です。ショー自体は10分くらいでしたが、結構面白いものでした。体に巻いた針金を気合で切ったり、熱く熱した金属に触ってわざとやけどしてやけどクリーム（養膚霜）を塗って効き目を見せてくれたり。帰り際、やけどクリームのサンプル品を1つずつもらいました。（その後小さい火傷をしたときに使ってみましたがキレイに治りました。効くようです。）
肝臓に効く漢方薬を買おうかと思い値段を聞いたらなんと1万数千円で1か月分とのこと。高すぎるので買いませんでした。希望者は、漢方薬の購入の後、足裏マッサージを実費（30分NT$700）で受けます。マッサージを受けない人はこれで解散です。 山水閣ホテルまで一本道で徒歩10分程度の場所なので、徒歩・バスで送る等どちらでもOKとのことでした。 ホテルまでバスで送って欲しいと言っているグループがあり、「乗っていく？」とガイドさんに聞かれましたが、私たちはここから出かけるからと辞退してやっと自由の身です。時間は18:30になっていました。

久々に体験した１日市内観光の感想。朝9時前から18時半まで約10時間の拘束。とにかく盛りだくさんでした。見学場所にバスで横付けしてほとんど徒歩移動せず効率よく見られます。買い物の時間は確かに多いですが、初めて訪れる土地なら名所や名産の説明を聞けるのはそれなりにメリットと言えるでしょう。同じ都市の市内観光に2度3度と参加するのはアホらしいですが、初回ならアリかなと思います。

●欣欣でフカひれとロブスターと鮑の料理
道を渡って方角の合う道でタクシーに乗りました。地図で欣欣というレストランの場所を見せると、車内の電気をつけ、眼鏡をかけて地図をしばらく眺めてタクシーが走り出しました。場所は民生東路4段です。台北が1枚に入った地図では、松山空港から下に少し目線を移動するとこの通りがあります。目印の吉野家を過ぎて欣欣が見つからなかったのですが、場所的には合っているのでタクシーを降りました。タクシー代はNT$100でした。
少し歩くと、2Fに店が見えて無事たどり着きました。階段を上がって店に入ると結構混雑していてテーブルが空いていません。入り口で待っているとちょうど帰る人がいて空いたテーブルに座ることが出来ました。 メニューには、高いフカひれと普通のフカひれがあります。あわびも安いチリ産と高いオーストラリア産があります。私が高いフカひれ＋ロブスター＋チリ産あわびのセット、ツレが安いフカひれ＋ロブスターを頼みました。 Yは一緒に食べることにしてYのメニューは注文しませんでした。飲み物とシャケチャーハンはお代わり自由で、デザートもついています。何も言わなくてもチャーハンもデザートも飲み物もYの分を出してくれました。高いフカひれと安いフカひれの差はフカひれの部位のようです。味の違いは分かりませんでしたので次回は安いほうでいいやと思いました。ロブスターは結構大きいのが来ます。ガーリック味でした。これもあっさりしていて美味しいです。最後にあわびが来ましたが味つけはフカひれと同じでした。肉厚で柔らかくておいしかったです。 入り口に一番近い席に3・4歳くらいの女の子が座っていました。スーツ姿のおじいさんとおじさん2人に女の子一人で妙な組み合わせのテーブルだなと思っていたのですが、大人が帰っても女の子はお絵かきをしたりして残っています。実はこの店で働いている人の子供のようでした。大人しくしているので慣れているようでした。 お腹いっぱい食べて大満足。NT$2,290(\7,869)で、カード払いもOKでした。
帰りもタクシーでホテルに戻りました。代金はNT$105でした。ホテル名の山水閣と書いても分かってもらえず（小さいホテルだし仕方ないかも）、ガイドブックの地図を見せました。フロントにあるホテルカードをもらっておくべきでした。

●林氏健康中心で足裏マッサージ
ホテルに戻ると20:30頃でしたが、近くの林氏健康中心に足裏マッサージに出かけることにしました。Yが暇つぶしに読む本を持ってホテルを出発です。 林氏健康中心はホテルのすぐ裏手にあります。薄暗い店内ではマッサージ師2名（男１女１）が2名のお客さんの足裏マッサージ中でした。「足と全身？」と聞かれたので「はい」と答えました。電話をかけていたので、マッサージ師がすぐ来るだろうと思って待っていましたが、なかなか来ません。「せんせいすぐくる」と女性のマッサージ師が言いますが・・・。やっと来たのが1人のマッサージ師でツレのマッサージを始めます。私は30分近く待たされて、最初からいる男性のマッサージ師が担当してくれました。その間にもお客がパラパラやってきています。待っているうちに「長く待つの？」とか「マッサージする人いないの？」と声が飛んでいます。私のマッサージが30分過ぎたくらいにどっとマッサージ師がやってきました。中には小さい子供（この子も3・4歳くらいかな？）連れの人も。この子は一緒にお客の手をマッサージしたりしてお手伝いしていました。それにしても、私のマッサージをした人は始めから足裏のスジを強くゴリゴリやるので、辟易しました。「痛い！」と言っても知らん顔です。そこはツボじゃなくてスジだから痛いの！と内心思っていました。何度言っても力を緩めないので足のスジを痛めるのではないかと思いました。ガイドブックには、ここの林氏が「痛いのが効くというものじゃない」などと語っているのが載っていましたが、今まで経験した中で一番力任せで痛いマッサージでした。マッサージ師の技術にばらつきがあるのでしょう。ツレのマッサージが終了し、ツレがYをつれて帰りました。するとその後すぐ終了。ツレが始めてから15分以上待ってから始まったのに・・・。60分のコースがせいぜい50分くらいで終了されてしまいまいた。さっさと次の人のマッサージに行ってしまい、時間が短いとクレームすることもできず・・・。マッサージ中に、他のマッサージ師を呼ぶために度々電話で片手のおざなりマッサージだったし、すごく損した気分です。ここにはもう行かないと思います。60分の足＋全身のコースで1人NT$900(\3,150)でした。日本では30分で3,150円位の所があるので値段は約半額ですが、技術があれでは「安かろう悪かろう」なだけで全然お得感がありません。
帰りにマッサージ師の子供がお客の靴をきれいにそろえて並べていました。台湾の幼児は親のお仕事について行ってお手伝いをするのが普通なんでしょうか。なんだかほのぼのする風景でした。
22時ごろホテルに戻り、入浴して23時に就寝です。
ホテルのフロントで鍵を受け取る時、ツレが部屋番号を言おうとしたら「508？」と聞かれて鍵を渡されたそうです。小規模なホテルなのと子連れのためかフロントのお姉さんはYの顔と部屋番号を覚えてしまったようです。

初めての台湾でしたが、とても気に入りました。食事が美味しいのがいいです。
ツレは阿里山鉄道に一度乗りたいと言っています。台北近郊には温泉もあるのでそちらにも行ってみたいです。