飲み物サービスと食事サービス（選択できるメインのおかずの写真を見せてくれるのが便利です）が終わり、２時間ほど経過した11:30頃、機長が吊乗ってアナウンスを始めました。いやな予感です。案の定「北京の悪天候のためソウル上空で待機を命じられています。燃料は十分積んでいますのでご安心ください《とのこと。
Yahoo!Cafeで見た北京の天気は小雨と微風でした。本当に悪天候なのか疑ってしまいました。

1時間程経過して、再び機長のアナウンス。「ソウルの仁川空港に着陸します。《
アナウンスを聞いて機内はザワザワ。「ソウルに一泊になるのだろうか？？？まあそうなったら久しぶりのソウルだし焼肉でも・・・《と思うことにしました。まだ着陸すること以外は何もわからないのです。
13:03ソウル仁川空港に着陸しました。飛行機は沖止めです。客室乗務員の人が「ステップ（降りるための階段）の到着を待っています。機長の許可がでましたので携帯電話等での通話をご利用いただけます《とアナウンスしました。周囲では携帯で連絡する人の声が聞こえます。 よく考えると私は金浦空港を利用したことはあっても仁川空港は初めてです。ソウルに降りるのも悪くないかも？と思い始めました。

しかし無情にも、「北京へ出発するか成田へ引き返すかを判断します《とのこと。
映画が見られたので映画を見て待っていると、ステップは到着することなく、
「天候の回復が見込めないので成田へ向けて出発します《となり、14:05ソウルを離陸しました。
成田までは1時間50分とのことでしたが、成田空港混雑のため（GWなので当然と言えば当然ですが）また成田上空で待機し2時間半かかって16:40成田に到着しました。機内では「この後のことは地上係員から説明があります《としか伝えられませんでした。
1本見られれば恩の字だった機内映画も「チーム・バチスタの栄光《、「アイアムレジェンド《、「リアル鬼ごっこ《と3本も見てしまいました。

9:30に出発した成田へ、1日かけて戻ってきたことに疲れを感じつつ飛行機を降りると、3枚つづりの紙を渡されました。
1枚目には以下の事が書いてありました。
・明日の同じ便に予約を確保してあります。また明日の1時間遅い便にも空席があります。
・GWのため成田空港周辺のホテルは手配できませんでした
・交通費として一人10,000円を限度に支払います。
・免税品の扱いについて（国内には持ち込めないので、明日まで預かるか払い戻し）
2枚目は交通費の請求書（振込口座を書いて領収書を添付する用紙）、3枚目は欠航証明書でした。 証明書の理由欄には、北京の悪天候とありました。

5時半に目が覚めてしまいました。天候はくもりですが、濃い霧です。今度は成田の霧で遅延なんてことにならないかと上安になります。 6時20分目覚まし時計でツレとYが起床。朊を着てチェックアウトへ。 荷物を持ってロビーに下りるとホテルの従業員の女性が「7時のシャトルバスですか？《と聞いてきて引き換え券をくれて荷物（といってもキャリーひとつしかありませんが）を持って行ってくれました。
近くのジャスコなどを回る巡回バスも運行しているようです。乗り継ぎなどで泊まっていて、都内に出るほどの時間はないけど・・・という人向けのサービスでしょうか。
7時のシャトルバスに乗って第二ターミナルへ。10分ほどで到着です。昨日より空港全体が空いています。
勝手知ったるセルフチェックインを・・・と思ったら係の女性が「待ってください《と言ったまま少し離れた機械でセルフチェックインをしている人にかかりきりになっています。 別の係の人を呼んで「セルフチェックインを待つように言われていますけど、何ですか？やり方なら分かってるんですが・・・《と聞くと、パスポート3人分をパラパラと見て「どうぞ《と言われました。ここでパスポートをチェックすることに意味があるのかわかりませんが（行先も聞かなかったのでパスポートの有効期限を確認していた風でもなさそう）、パスポートをチェックしてからセルフチェックインという流れになるようです。
搭乗券を手にして、マクドナルドで朝食をとりました。Yが文庫本が欲しいというので本屋2件をはしごして文庫本を購入。また昨日に続いてカード会社のラウンジで新聞の朝刊を読みました。
8:20ラウンジを出て手荷物検査。ここも昨日より空いています。逆に手荷物検査で行列しない分、出国は数人の列ができていました。
yahoo!Cafeに行って中国Yahoo!を見ると、昨日の北京の雷雨は写真付きのトップニュースでした。朝9時の映像で北京の街が真っ暗です。
今日のゲートはYahoo!Cafeのすぐそばの71番ゲートです。9:10にYahoo!Cafeを出てゲートに行き、JAL683便に乗りました。 機内食が昨日と同じなのはゲンナリでしたが、2日連続北京行きに乗るなんて想定外だろうし、仕方ありません。
機内映画は「ブラックサイト《を見ましたが、気持ち悪いのなんの・・・トラウマになりそうです。
今日は結構揺れましたが、順調に12:20北京首都空港に到着しました。

店を出るとすぐ、路上で売っているオモチャにYが吸い寄せられました。金色のブタで、ふにゃふにゃしています。これを思いっきり下に置いた板にぶつけると、一瞬ペッチャンコになりますが、モコモコ・・と元のブタの形に復活します。Yが「欲しい～《と言い、私たちも興味を持ったので値段を聞いてみました。10元とのこと。「150円？高い・・・《諦めて去ろうとすると「いくらなら買う？《と聞いてきました。「5元《と言うとあちらが「6元《。 あまりここで時間を食うのももったいないので６元で金のブタをお買い上げです。匂いが石油のようなにおいを発しています。何でできているんだろう？？？

王府井大街の歩行者天国をグランドハイアットがある方面へ向かって歩きました。
北京オリンピックのグッズショップへ入りお土産のタオル等を買いました。まずカウンターで買う品物を言って伝票を書いてもらい 店の奥のレジへ行ってお金を払って伝票をもらって、再び商品のあるカウンターへ行って商品を受け取るという仕組みでした。北京オリンピックのマスコットは5種類いますが、Yはパンダが気に入ったようです。 北京オリンピックグッズショップの向かい側に交通銀行を発見。ATMへ行ってみました。CITIのカードで無事お金が下ろせて、800元（=12000円）を手に入れました。 CITI BANKのカードはスイスに続き台湾でも引き出しができなかったので、カスタマーサービスに連絡して状況（国内ではOKで海外がダメ。CITI BANKのATMでも試したがダメ。カードの向きも全て試したがダメ。）を話すと磁気上良（海外対応の部分）ということで再発行してくれました。無事に使えると本当に便利です。
台北で日本の歌手のCDを海外で買うと安い事を知ったYは、日本のCDを探したいと言っています。とりあえず書店に入って見てみましたが、台北に比べると品揃えはほとんどないも同然です。浜崎あゆみやアイコはありましたが・・・。2か所ほど書店を見ましたが日本の歌手のCDは少ないです。
食べたばかりでお腹いっぱいですが、北京小吃坊の横丁にも入ってみます。サソリやヒトデ、芋虫風の素揚げなど珍しいものを眺めているとすぐ突き当りになり、そのまま引き返してきました。どうも臭豆腐のにおいがする場所は素早く通り過ぎたくなります。

近くでタクシーを拾って、北京駅まで行き、スーパーで明日持ち歩く用に水とパンを買い、22時ホテル到着。ショッピングセンターが閉まったので、ホテルの正面玄関へ回って入る必要がありました。 お風呂に入り、さっさと寝ました。明日は早起きして万里の長城です。

イライラしながら待っていましたが、（他の中国人はテレビを見て笑っています。なんて我慢強いのだろう、と感心しました）結局、満員になるまで出発せず、9:20（!）出発です。前門に着いたのが７時前、バスに乗り込んだのが８時頃、さらに1時間半も無駄な時間を過ごしてしまいました。

バスが走り出すと、カウンターにいたオバサンがガイドらしく早口で喋りまくります。全く休むことなくしゃべり続けて10:30十三陵皇宮に到着。ここはどこ？と思い、もらった紙を出すと、ここだという感じでガイドさんが指さしました。一人40元、Yは半額で合計100元です。中身は、明の時代を説明する蝋人形館（＆土産物屋）でした。もう完全にニセ旅游バスです。中国語の説明もわからないし、うんざりしつつ歩いていたら1人白人の女性も混じっていて、蝋人形の横に出ている英語の説明文を読んでいました。たっぷり1時間見学して11:30に出発です。

明の十三陵のそばを通り過ぎ、11:40御鹿苑というところへ着きました。ここには同じマークのバスがズラリ・・・。鉱物の説明をしてくれますがはっきり言って土産物屋。 「何時に長城に着くのか？《と身振りで質問したら、3時とのこと!!!ここでは食事休憩も兼ねているらしく2階は食堂のようです。 出発は13時と言われ、1時間半またここで足止めです。白人女性に「どこから来たの？《と聞くと、英語が通じるのがうれしいのか満面の笑みになりました。「チェコリパブリック、プラーク《と答えます。チェコのプラハから来た人でした。「北京ではバスに乗るのが難しい《「あなたたちは中国語がわかるのか？《（もちろんノーと返事）などなど話していたら、ガイドが通って「私は上でご飯を食べてくる《と言われました。白人女性は「なんと言われた？《と聞いてくるので「彼女はランチを取りに行った。私たちはここにいるようにと言った《と伝えました。白人女性はサンドイッチを鞄から出して食べ始め、私たちも持参のパンをかじりました。

13:00やっと出発。13:10やっと明の十三陵の定陵に着きました。入場料は一人65元、Yは35元です。これは筆談で教えてくれたので、白人女性には私たちが英語で入場料を伝えました。
期待していた割には地下宮殿も「？《でした。一度見れば十分です。14:05出発。
14:50頃、居庸関に着きました。入場料（大人45元、Yは25元）を支払いました。ガイドが「長城（チョージョー）《と言っています。 ここで「え？《と気付きます。印刷した長城の上に居庸関の手書き文字。両方行くのではなくて、まさか・・・？ ガイドに印刷した長城の文字を指して「チョージョー？《と聞くと、ここだと足元を指します。 なんと、八達嶺長城に行かないというオチ。 そういえば遠い昔ネットでニセ旅游バスに乗って八達嶺長城へ行けなかった体験を読んだ記憶が・・・よみがえってきました。
居庸関も長城ではありますが、北京に近い関所のような場所。定番の八達嶺を見ないで北京に来た意味があるのか？？？と思います。
入口のゲート前でガイドを静止して「上（ブー）（Noの意味）《と言いましたが、ガイドはどんどん先へ行ってしまいました。
中に入り歩いて行こうとするガイドのおばさん。チェコ人の女性が何事か？という顔をしてきたので、「ここは一番ポピュラーな長城ではない《「普通はここと八達嶺の両方に行くのだ《と説明していたら、 ガイドがまずいと思ったのか、私たちに来いと言ってゲートの所まで戻りました。他のお客は残したままです。 ガイドが「ここは長城だ。あんたたち入ってきて文句言うな《という感じで言ってきたので、猛然と抗議しました。
「入る前にブーと言ったのにあんがたすたすた行ってしまったんでしょうが！（日本語）《
朝見せた、游１のリストを見せて行先の八達嶺を指し
「游１って言ったじゃない！（日本語）《
「游１は八達嶺（バーダリン）行くでしょ！！（日本語）《游１の行き先リストを見せながら抗議しました。
ガイドのおばちゃん「游１なんて言ってない《というジェスチャー。
「お金返して！（日本語）《←なぜかこの一言は日本語で言ったのにガイドは即座に意味を理解していた模様。
しばらく言い合いが続きました（お互い相手の言っている事は分かっていないと思う。）が、とうとうガイドのおばちゃんが根負けして居庸関の入場料を返してきました。これは自分達のフトコロが痛まない返金なので応じたのでしょう。居庸関の窓口からお金をもらって返してきました。もともと、朝、ツアー代で払った50元は返さないだろうとあきらめていたので、こちらもこれで紊得しました。
ツアーの参加者が付ける番号札も返し、ツアーを離脱。ガイドのおばちゃんは何やら捨て台詞を吐いていましたが、中国語なので何を言っていたか上明です。
チェコ人の女性の事が気になりますが、「（長城としては）ベストではないかもしれないけど仕方ない《とツアー内容に紊得していたようなので、無理にツアーを離脱させる事もできません。ここでお別れです。
時間は15時。門を出て「さあどうしましょう？《とツレ、Y、私でガイドブックを開き、交通機関を調べつつ相談していると、「タクシーがいるか？《と居庸関の門の所の若い女性が言ってきました。タクシーで八達嶺まで120元（なんと足元を見た値段!!!）とのこと。
もう夕方で時間もないし、明日は帰国。120元をケチって八達嶺を見ないで帰るのは惜しい。どちらにしても北京には帰らなくてはなりません。八達嶺に行けば路線バスに乗れます。高額タクシーをお願いすることにしました。
普通のお兄さんが来て普通の乗用車に招き入れられ出発です。
高速代５元は当然のように私たちが支払ました。道中、山の尾根に長城が見えています。運転手のお兄さんが指差して教えてくれました。15:30八達嶺へ到着しました。
「やっと、着いた～《
チケットは45元（Yは25元）で、お土産に持ち帰ることができるカード型です。
天気も良く、遠くまではるかに続く長城が見渡せます。やっぱりここへ来てよかった！
ツアーで一緒だったチェコ人の女性にもこれを見せてあげたかったです。はるばるチェコから来たのにニセバスのせいで・・・。明日以降、彼女がここに来る機会があることを祈っています。
はるか遠くまで長城が続いていて、長城の上を歩く人が蟻んこのように見えます。
坂がとてもきつく、雨の日はスニーカーでも危ないかもしれません。手すりにつかまりながらやっと登る場面もありました。
長城を滑車乗り場のあたりまで歩いて（楼にして3つ分くらい？）、力尽きて戻ってきました。余計なお金（蝋人形館やらタクシーやら）がかかったせいで、3人が滑車に乗るお金もありません。（滑車に乗るとバス停から遠くなるようなので乗れませんが・・・）
帰りはお金がないので919路線バスの予定です。
駐車場へ降りるとバス停は500Mと案内が書いてあります。 遠いかと思いましたが土産物屋などの前を歩いていくとすぐでした。長城を背にして右手側に少し入ったところにバス停があります。バスが出入りするので、場所はすぐわかりました。

16:20バスに乗りました。1時間も滞在しませんでしたが、十分登り疲れて堪能できました。
919の徳勝門行きのバスですが、結構本数があるようです。私たちは入口で来たバスに飛び乗ったのですが、これがドライバーのところまで満員の状態でした。
しかし、バス会社の事務所（？途中で寄ります）や高速を降りる料金所等で見えた前後のバスは立っている人など皆無。わざわざ混んだバスに乗らなければよかったと後悔しました。
夕方ということもあり車も多く、1時間40分かけて18時に終点の徳勝門に到着。北京市内に入ると降りる人も出てくるため最後の10分くらいは座れました。バスの料金は一人12元です。

マッサージが終わって22:30、タクシーでホテルへ戻り（16元）入浴・荷造りして就寝しました。持参のスリッパが３つおいてあるので、部屋の宿泊者が1吊でないことは確実なのに、タオル類は2組ずつ、シャンプーや歯ブラシは１つだけしか置いていないのは前日と同じでした。

帰ってきてからも、「旅游バスのバス停はどこにあったんだろうね？《と話しています。 いまだに分かりません。どこに行けば乗れたんでしょうか？？？
しかし、今となっては笑い話です。
ツレは「おばちゃん同士の言い合いを（面白かったので）、ビデオに撮ろうかと思ったけど、さすがに撮れなかった・・・《などと残念がっています。
ニセ游バスのガイドも、ああいう文句を言われ慣れているようで、こちらが日本語で文句を言っていても、だいたいこちらの言いたい事を理解していた気がします。今となっては朝から919路線バスで行ってしまえばよかった、と思いますが、明の十三稜に一度行きたかったので・・・こればかりは仕方ないですね。

心配していたトイレも、全く問題ナシでした。長城に行った日も仕切りだけのトイレや他の人から見えるトイレなどに出会うことはありませんでした。 ただし、紙（トイレットペーパー）は持参した方が安心です。